『億まで人 億からの人』から得た富裕層の思考と習慣

投資哲学

「富裕層は、普段何を考えているのか?」

「今よりたくさん稼げるようになって、富裕層になりたい」

ゴールドマンサックスに17年勤めたという田中渓氏の

著書『億までの人 億からの人』を読むことで

富裕層の考え方、マインドセットを学ぶことができます

成功するかどうかはマインドセットが大切です

富裕層のマインドセットを学ぶことで億を超えて稼ぐ可能性を身に付けるための本です

億越え資産家、大富豪との交流を得てきた田中氏だから根拠や説得力のある内容になっています

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1章:富裕層の思考

日本円への全力投資

給与所得だけではリッチになるのは困難です

会社員であれば、自身の時間の切り売りで給与を得ているはずです

時間の切り売りだけでは、富裕層になることは至難の技です

時間の切り売りから離れた稼ぎ方を始めましょう

お金自身に働いてもらいましょう

お金を株式や不動産に投資して、自分が会社で働いていない時にも稼げる仕組みを構築するのです

銀行に預金しておくこと=金融投資を行なっていない

…ということではないのです

銀行預金は「日本円」に投資しているという意識が必要です

無数にある金融商品がある中で、「日本円」に投資をしていることを意味します

少子高齢化が進み衰退している国家の「円」のみに投資することは………いかがでしょうか?

S&P500などの優良なインデックスに長期的に投資すれば、日本円に投資するより遥かに高いリターンが期待できます

日本円に投資=機会損失

ということではないでしょうか?

ただし、生活を送る上で必要なお金は銀行預金にしましょう

生活防衛資金は、個々の生活スタイルに依存しますが生活資金の半年分から1年分は現金で預金した方が無難です

私は、現金を所有するにしても日本円と米ドルというように分散しています

円安、円高など為替の動向にも対応できるポートフォリオにしています

富裕層への第一歩

富裕層は、意思決定を他人に委ねずに自分で決めています

意思決定して行動しなければ変化が生まれない

変化がない状態=リスク

と富裕層は考えます

この考え方は、金融投資を行う上で必要ものです

投資を行うか、継続するか、撤退するか

自分の頭で考えて決断しなければ投資の経験値を高めることはできません

2章:富裕層の哲学

億を稼ぐために必要な3要素を筆者は提唱しています

億を目指す上で必要な3要素

①原資となるお金

②投資の経験値

③人脈

原資となるお金が現在ない状況でも、投資の経験値を増やすために少額の資金からスタートしましょう

投資には、失敗がつきものです。最初から成功し続ける人は皆無です

資金が少額であれば、失敗してもダメージは小さくて済むメリットがあります

投資の経験値を蓄えておくことで、ある程度資金が大きくなった時に大失敗を防ぐことをできます

投資の経験を積み重ねたら、その有益な情報をSNSやブログなどでアウトプットしましょう

同じような価値観を持った人たちが集まり、情報交換ができたり新たな投資機会を得られるかもしれません

税制に意識を向ける

一般的な会社勤めのサラリーマンの給与は、所得税と住民税が源泉徴収という形式で強制的に税金を支払われます

所得税に関しては、税率5%〜45%までの累進課税です

加えて一律10%の住民税を考慮すると最大で55%もの税金負担になります

何千万円という額を給与という方法で稼いだとしても半分以上も税金を支払う必要があるのです

これでは、お金持ちを目指すことはハードルが高いことは容易に想像できます

一方で、株式投資の税率は、分離課税のため一律20%です

株式投資で100万円儲けようが、1億儲けようが税率は変わらないのです

税金に目を向けることは、富裕層を目指すために必要な視点です

・サラリーマンの給与

所得税+住民税 最大55%の税金

・株式投資

分離課税 一律 20%

インカムゲインとキャピタルゲインの分散

著書では、長期投資&分散投資を推し進めています

そして、成長株投資と割安株投資の両方を狙いに行けと記されてもいます

それに加えてインカムゲインの投資とキャピタルゲインの投資も分散するという投資戦略です

しかしながら・・・

資産額の拡大を目指すならば、キャピタルゲイン狙いの投資全力で良いと私は考えます

何が問題かというとインカムゲインの投資手法は資産の拡大スピードが遅いのです

私も株式投資を始めたころは高配当銘柄や高配当ETF等といったインカムゲイン狙いの投資を行っていました

投資をしていて、何年かした時「これでは、資産額が全然増えないし、配当金で人生が変わる感覚が全くない」

と気づいてからは、キャピタルゲイン全力投資を行っています

一例として100万円を運用する場合の簡単なシミュレーションを行います

高配当銘柄の年率リターンを4%、一方でナスダック100のインデックスファンドの年率を10%とします

30年後、100万円はどれくらい増えているでしょうか?

高配当銘柄・・・324万円

ナスダック100・・・1,744万円

長期的にはこれほどのリターンの差が生まれます

更にインカムゲインには、配当金を受け取る度税金がかかるためその点においても資産拡大の観点から効率が良くありません

ただ、資産額が何千万、何億というまとまった規模を行う投資家であればインカムゲイン狙いの投資も考慮して良いと思います

ある程度のインカムゲインを得て、生活に余裕を持たせる目的であれば投資戦略としてありです

どんな人材を目指すべきか

富裕層を目指すためには、どのように行動していけば良いのでしょうか?

それは複数スキルの獲得することと田中氏は主張します

一つのスキルだけを伸ばすだけでは、希少性を高めることは非常に至難の技です

例えば、3つのスキルを伸ばしそれらの掛け算で希少性の高い人材になることを目指します

では、具体的にどのようなスキルを身につけるべきなのか?

〜引用〜

「金融リテラシー・英語・プログラミング」

この3つがきちんと身についていれば、国際的に活躍でき、金銭的に豊かになれる可能性が高く、時間と場所に縛られずに生きていくことができます

上記の中では、金融リテラシー向上が最も容易だと思います

書籍を読んだり、株式投資や資産形成の動画コンテンツを見れば、ある程度の金融リテラシーは身につくでしょう

金融投資の高額セミナーに参加する必要はありません

ただし一部の動画コンテンツによくありがちなのは、暴落煽りや製作側のコミュニティへの勧誘があるものです

有益なコミュニティも存在すると思われますが、閲覧するコンテンツには注意が必要です

暴落煽りは、大衆を惹きつけて再生数を稼ぐのには最適なコンテンツです

動画制作者側のカモにならないように留意しましょう

一方で、英語及びプログラミングに関しては、ハードルが高いです

英語と言ってもどの程度のレベルを目指すのかに依りますが

ネイティブスピーカーと遜色ないレベルを目指すのであれば膨大な時間と努力が必要です

  • リスニング
  • リーディング
  • スピーキング
  • ライティング

と主に4つのスキルを磨かなければなりません

私は20年以上英語を学習していますが、まだまだ英語学習に終わりはないと感じています

中高大と学校で英語を学んだだけでは堪能になるわけではないのは共感して頂けると思います

また、プログラミングは好き嫌いが別れる分野です

C++、Java等、様々な種類のプログラミング言語がありますが

種類に依らずプログラミングの特性として曖昧な部分が許されない厳密性が問われます

プログラミングコードを一文字でもミスするとエラーが発生します

プログラミングは数学のように厳密性が問われます

この厳密性に関しては、好みが別れるでしょう

一万時間の法則再考

『億までの人 億からの人』や他のビジネス書等で「一万時間の法則」が紹介されています

一万時間練習すれば、その道、分野で頭角を現すことができるという「一万時間の法則」があります

漫然と一万時間練習すれば良いというものではなく

練習の質にこだわり、自分の苦手部分を克服する努力が必要です

プロになれるかどうかというのは先天的な向き・不向きや周囲のサポートなど資質や環境面も影響します

「1万時間の法則」は、一定の水準に達するには相応の努力が必要という”目安”ではあっても、万能の真理ではありません

3章:富裕層の金銭感覚

良い借金と悪い借金

良い借金・・・不動産

悪い借金・・・株式、暗号資産等の信用取引

会社員の方であれば、安定した収入と社会的信用があることがメリットです

それを活かして不動産投資を行うための借金は書籍では推奨しています

*詳しい不動産投資の手法等は書籍をお読みください

また、元手以上の損失のリスクがある信用取引はやめましょう

投資に失敗した場合、借金だけが残るという悲惨な結末を迎えることになります

富裕層は相場に踊らされない

投資を始める前に、なぜ投資を行うのか、株式などの買う理由を整理しましょう

また、どれくらいの損失が出たら損切りするのか決定します

どれくらいの利益が出たら売却するのかも予め決めておきましょう

予め投資方針を定めて、ルールに従って売買を行う

相場が乱高下したり、暴落した時も感情に任せて売却することは避けましょう

少しの利益で売却、損失を放置し塩漬けにして売却

こんな投資を繰り返しては期待値はマイナスになりジリ貧になります

投資を始める前に決めていた投資方針が崩れた場合、売却することは合理的な投資判断になります

節約術に対する見解
  • ポイ活
  • マイル修行

といった節約術に対しては筆者は否定的です

費やした時間、労力に対して得られるリターンが少ないためです

時間効率、得られるリターンを考えるクセを身につけたいところです

助手
助手

節約より稼ぐことに集中!

4章:富裕層の時間感覚

時間の貴重さに気づくための交換条件

ニック・マジューリ著『Just Keep Buying 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』で記述されている思考実験を紹介します

2025年7月現在、御年94歳、投資の神様ウォーレン・バフェット

純資産は約20兆円超

ここで、交換条件を提示します

「ウォーレン・バフェットとあなたの人生を今交換しますか?」

・・・いかがでしょうか?

ウォーレン・バフェットの莫大な資産と世界的な名声を得られたとしても私は応じません

この思考実験によって、お金よりも時間の方が比較にならないほど貴重なものだと気付かされます

お金は失っても稼げば取り戻せます

しかし、過ぎ去った時間は二度と取り返せません

「人生とは今この瞬間から死ぬまでの時間のことだ」

経営者 箱田忠昭

億を超える超人のルーティン

億を超える人間になるためには良き習慣を身につけましょう

筆者の田中渓氏の超人的な習慣を紹介します

毎朝3時45分起床

  • 25kmランニング
  • 60km自転車トレーニング
  • 7km泳ぐ

いずれかのトレーニングメニューを毎日必ず行う

という人間離れしたルーティンがあるようです

ここまで強靭な習慣を身につけるのは至難の技です

習慣化に関して”一生毎日継続できるのか“という問いに「YES!」でなければなりません

習慣化のコツは、最初は設定するハードルをできるだけ低くすることです

そして、毎日何時何分から始めるというスケジューリングを押さえておくことも行いましょう

英語学習、プログラミングにしろ継続して学び続ける習慣化が最強の武器になります

午前中が仕事のゴールデンタイム

富裕層は、早起きの人が多いそうです

早起きをして、午前中に仕事を全て終わらせて

午後は読書や会食といったインプットの時間に充てます

早起きも習慣化できれば苦ではないはずです

朝の時間の使い方が富裕層とそうでない層に分けている要因の一つかもしれません

学び続ける富裕層

富裕層には、学び続ける習慣があります

金融、投資、語学、時事など様々な分野に興味を持ち学習しています

そして、様々な分野を学習することにより優れたアイディアを生み出せる状態になっています

富裕層のコミュニティで、アイディアを共有しビジネスに繋げています

主な学習方法

  1. AIの活用(情報の正確性には注意)
  2. 書籍を読む
  3. プロから教わる

プロから教わる場合、1時間あたり数千円~数万円という費用がかかることはザラです

自己投資を行ってリターンが得られそうならその道のプロから素直に学ぶことが近道です

自己流で学び、スキルを身につけることも素晴らしいですが

自己成長の質とスピードという観点から、人から教わりながら学び続けるのが良いですね

結果をどうしても出したいならば自己投資にお金をケチっている場合ではありません

5章:富裕層の生活習慣

富裕層は食にこだわる

日々のビジネス・仕事を頑張って稼ぐにしても

そんなやる気やエネルギーが湧いてこないという方

食事を蔑ろにしていませんか?

健康的な食品を摂取することも大切ですが、何を口にしないかの方が大切です

具体的には・・・

・マーガリン、ショートニング(食用油脂)を避ける

→パン、クッキー、アイスクリームに含まれていることが多いです

・ジュースなどの清涼飲料水を避けて、水とお茶を飲む

→虫歯、糖尿病などの病気を誘発するリスクの減少

・ハンバーガー、牛丼チェーン店の牛丼などファーストフードを避ける

→メタボ、肥満などの防止

体に良いもの、悪いもの

その知識を知っているだけでは意味がありません

実際の食事の内容を見直し改善することで効果を得られます

食べ物に対して神経質になり過ぎてストレスをためるのは良くありませんが

ある程度食品や栄養素に対する知識は勉強して損はないと思います

富裕層の運動習慣

田中氏の人間離れした朝のルーティンを紹介したように稼ぐ人には運動習慣があります

ハードなトレーニングは、万人に対しておすすめできません

朝にウォーキングするという程度の軽い運動でも十分良いです

何も運動しないということは避けるべきです

運動は脳に良い影響を与えます

詳しくは『脳を鍛えるには運動しかない!最新科学でわかった脳細胞の増やし方』をお読み下さい

富裕層は睡眠をおろそかにしない

1日8時間睡眠であれば人生の3分の1が睡眠に充てられます

人生の約30%を占める睡眠には徹底的にこだわる必要があります

睡眠の質を上げるための一例です

  • 自分にマッチした寝具を使用する
  • 寝る前にスマホ、PC等の電子デバイスを操作しない(ブルーライトを避ける)
  • 寝る直前に食事をしない

睡眠の質と時間にこだわり、生産性を高めましょう

「昨日は4時間しか寝てない」といった睡眠不足自慢はやめましょう

睡眠不足、質の低下

仕事のパフォーマンス低下

仕事が終わらず、長時間労働に

睡眠時間の減少

といった悪循環が生まれかねません

睡眠時間を長くとると起きている時間が短くなりますが

時間効率や密度を高めて生産性向上を目指しましょう

総括:特別な才能は不要

富裕層になるためには、特別な才能・スキルは必ずしも必要ありません

当たり前のことを徹底的にやり抜いている方達です

この記事で紹介した思考法、生活習慣などは実践して習慣化することが肝要です

富裕層を目指すならば『億までの人 億からの人』を読むところからスタートしましょう

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