2022年の株式市場調整局面でSOXLが大暴落しています。
年初来パフォーマンスは約マイナス85%
2022年1月の高値74ドルから11月2日終値で8ドルへ
2021年末までは金融緩和のおかげで米国市場は右肩上がりでしたが
2022年からは金利引上げ、QT実施により下落相場へ
年初に一般NISAでSOXLやレバナスを購入した人は多額の含み損を抱えていると思います。
SNSを見てもSOXLホルダーの方が大損している様子が伺えます。
SOXL設定来からの分析
SOXLの設定日である2010年3月から直近2022年9月までのデータを見てみましょう。
上から
Direxion Daily Semicondut Bull 3X ETF・・・SOXL
ProShares Ultra QQQ・・・QLD(レバナス)
SPDR S&P500 ETF Trust・・・SPY(S&P500)
となっています。
年成長率(CAGR)に関して
- SOXL 23.07%
- QLD 26.09%
- SPY 11.46%
驚くべきことにSOXLはQLD(レバナス)に年成長率において劣後しています。
下図のPortfollio Growthを見ると、2022年SOXLはドローダウンが激しい様子がわかります。
また、ばらつき(Stdev)に関しては
- SOXL 70.71%
- QLD 35.72%
- SPY 14.66%
となっています。
ちなみに同じ3倍レバレッジであるSPXLのばらつきは45%程度です
レバレッジ無しのS&P500、3倍レバレッジのSPXLと比較してもSOXLはいかにボラティリティが高いかわかりますね。
ボラティリティが高ければ高いほど、長期間運用すると自分が運用開始時には予想し得なかったような結果になる可能性があります。
すなわち、10年、20年後には爆益を叩き出している場合もあり得ますし、紙くず同然の爆損状態になっている場合もあり得ます。
感覚的にはなりますが、2022年のSOXLの暴落は「まあ、SOXLのボラティリティならあり得るよね。そんなもんだよね。」といったところでしょうか。
SOXLの設定日は2010年3月からはハイテク銘柄、半導体銘柄が比較的順調に伸びてきた期間であると思います。
SOXLが設定されてからはチャイナショック、クリスマスショック、コロナショックなど株式市場が下落する局面がありました。
しかし、2000年のITバブル崩壊、2008年のリーマンショックといった株式市場の大暴落局面においてはSOXLは設定されてはいません。
言い換えると、SOXLの過去リターンは大暴落を経験していない調子が良い期間のものであると言えます。
ボラティリティが激しい半導体セクターに3倍のレバレッジをかけたSOXLは大暴落局面では尋常ではないスピードで株価は下落していきます。
SOXLをナンピン買いして購入単価を下げようとする方法もありますが、あまりにも下落スピードが早くナンピン買いが続かないでしょう。
何度もナンピンを行うものの追加資金が枯渇し、そのまま塩漬けにしてしまう状態ではないでしょうか。
暴落局面での3倍レバレッジであるSOXLのナンピン買いは報われずに終わってしまう
リスクが高い行為だと思います。
株式併合の可能性
このままSOXLの株価が下落し続けた場合、株式併合が行われるかも知れませんね。
あくまで一例ですが10株を1株にするとか。すると5ドルのSOXLは50ドルになります。
SOXLが10ドルを切る以前に「SOXLの株価が一桁になったら買いだ!」なんてTwitterで発言されている方がいました。
例えば、株式併合して、SOXLが5ドルから50ドルになったらもう買い判断ではないのでしょうか?
3倍ベアのSOXSは、設定来では株価がほぼゼロになっているため、何度も株式併合してきました。
SOXSのようにSOXLも株価が下落し続けると株式併合を行うのではないかと考えています
「株価が一桁になったら買い!」というのは本質的なことではないはずです。
今後の投資方針
米国は今後リセッションが発生しSOXLは下落すると予想します。
インフレが落ち着き、利上げが終了し、利下げを行う金融相場になればSOXLの爆発的上昇が見込めるのではないかと思います。
SOXLの投資自体は否定していません。ただ、今の相場でホールドするのは非常にリスキーと感じています。
SOXLへの投資はタイミングを間違えると大火傷するということを言いたいのです。
QT(金融引締)の終了、インフレが落ち着き金融相場になったらSOXLに積極的に投資したいですね。
SOXLによる爆益を虎視眈々と狙っています。
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